「自分は、幸せです。なので、自分達に関わらないでください」


明確な拒絶。

ここで断っておかないと。


「だそうだ、お前ら」


この場合のお前らは、自分と妹のことではなさそうだ。

開いていた扉から姿を見せたのは、想像通り。

秀弥と波月。

誰かがいる気配はしていたからあんまり話さないようにしていたのに。

幸せになってほしい、なんて言うから素で断ってしまった。


「咲夜さん。俺達は夢幻のメンバーなんだ。総長のために、姫になってくれませんか」


総長のために、ねえ。

何を思って自分達を求めているのか知らないけど。

関わればロクなことにならないのは分かっている。


うわ~。

これから面倒くさそう……。