シュンのアイドル並の人気のせいで、すごい注目を浴びる。


これじゃ、降りれない。

いや、降りたくない。


動かないでいると、車の中に急に光が入る。

眩しくて、おもわず、反射的にサングラスをかける。


「優莉愛、永塚姉。行くぞ」

シュンに声をかけられる。

いや、行くぞと言われても……。

「誰かしら。理事長様の車に乗るようなムカつく女は……負けたわ、反則よ」

妹が先に降りたら、自分が降りれないじゃない。


「お姉ちゃん?」

「永塚姉?」


自分は、降りない。

意地でも降りない……。


「行くよ、お姉ちゃん。入学初日に遅刻する気?」

小さいけど、はっきりした声で言われる。


うぅ。

……バタンっ。

仕方なく降りると。

嫌でも注目される。

あーあ、と思っていると。