黒狼「好きなとこに掛けてくれ。」


『黒狼』に着いていくと
シンプルなマンションの部屋へ案内された。


朱音『ハァ……。』


ため息を吐きながら近くにあった
ソファーに座る。


黒狼「どっちが良い?」


そう声を掛けられて顔を上げると
コーヒーと紅茶の缶が目に入る。


朱音『コーヒー…。』


自然とその言葉が出た。
あの銘柄、何故か見覚えがあるような。


誰かに飲ませてもらった…。
そんな有り得ない記憶が……。


黒狼「人にコーヒー入れるのは初めてだから
不味くても文句言わないでくれよ??」


それなら、最初から選択肢に入れるなと
思ったが面倒でソファーに横になった。