「だとしても、そんなにもらってるの睦希くらいじゃないの?

バレンタインもすごかったらしいじゃん。」


羨ましい。積極的に渡せるのが。

私なんか、いつも隣のよしみでもらっているバレンタインチョコの、お返しを渡すくらいしかできないのに。



睦希のお母さんお菓子作り好きだし、付き合わされてそう。


それを想像してクスッと笑うと、なぜか彼は少し不機嫌な顔になった。

「そんなことないよ。それに俺は別に欲しい子がいるしね。」

え!?それはつまり本命がいるってことでいいのかな。