俺は
次の日も病院へ行った



美咲を一人にする不安もあったが


祇祈が戻ってくるという期待もあったのだろう



でもそれは3日間だけの事


美咲は退院し『母親』という人物の元へと帰っていった

それでもタケルは病院へいった


病院へ足が向く理由がもう一つあった










『ママ』だった




『お母さん』ではない別の『ママ』


祇祈が前働いていた『キャバクラのママ』だった


ママは祇祈がいなくなった途端に母親面をするようになった




いいも悪いもいわないまま勝手に家に住み着き
勝手に冷蔵庫の中をのぞく
そして祇祈と同じ香水をプンプンさせていた

俺はそのにおいが嫌いになった





その頃からだろうか


太陽が消えていった


いや
正しくは

見えていたが




光とはいえない

煙で囲んだかのような色






俺はそれを毎日見て



いつの間にか太陽の存在を消していった