『その歌には続きがあるんだよ』



みさきはうっすらと目を開けて
ゆっくりとタケルの方へ顔を向けた

タケルはみさきの発言に心底驚いた

自分を殴った相手が目の前にいる
普通なら不安や恐怖で混乱してもおかしくない状態のはず

しかしみさきはなぜか落ち着き
そしてまっすぐな瞳でタケルを見つめていた


『ごめん…ごめんね…』


タケルは泣いた

みさきにではない
自分の過去を慰めるかのように
何度も何度も泣いた


『カランカラン~カランカラン~』

みさきはゆっくりと歌いだし
その声は涙をも夢へと導いてくれる

ふたりはゆっくりと瞳を閉じ
何の抵抗も示さずに
ゆったりとした
あったかい世界を受け入れた



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ぽかぽかやさしい夢の世界~

ずっといたいな僕の国~

かけっこ出来るよ広い庭~

コロコロ転んで痛くない~

でもね何かが物足りない~

ずっと待ってた僕の中~

みんなの温もり暖かい~

みんなが一緒にわらってる~

だからボクも笑うんだ~

ボクが笑うと喜ぶよ~

みんながとなりで喜ぶよ~

わははわははって笑うんだ~

でっかい声で笑うんだ~

宇宙全部に聞こえるよ~