身長も伸びた気がするし。
聞こえてきた声は、少し低くなっていた。


それでも、あのくるんとしたえりあしはそのままだった。
隠れて見てたから後ろめたさもあったけど。
変わっていない部分を見つけて、なぜか安堵した。


伊澄くんの事を考えていたからか。
これまで頑なに避けていた公園ルートで帰ってきていた。


こんなこと、前もあったっけ。
確か、この公園で初めて話して。
それが恥ずかしくて、言わないでって言ったんだっけ。


今思うと私、最低だよね。
伊澄くんのこと疑ってたんだもん。
あんなこといきなり言われたら気分悪くなっちゃうよね。
それなのに、優しく話しかけてくれて。
そういう所に、胸が締め付けられる。


……あの時みたいに、会えるかな。
ドクドク心臓が脈打つ。
緊張しながらも公園の中に入っていくと。
中には誰もいなかった。


今日、午前で終わったし。
もしかしたら友達とどこか寄ってから帰ってるのかも。


待って、みようかな。


朝の空回りが私を大胆にさせたのか。
そっとブランコに腰かけて。
来るかもわからない伊澄くんのことを待つことにした。


ぼーっとゆらりブランコを漕ぎながら。
視線を上へ向けると。