いつもは長く感じた道も。
今はすごく、短い。
気付けば公園まできていて。
もう、バイバイしなくちゃいけない。
「……あのさ。」
「なに?」
「公園、寄ってかない?」
「……うん、」
伊澄くんの誘いで、公園へと足を運ぶ。
道を抜けた先には、ブランコがあって。
私と伊澄くん。
いつもの場所に腰を下ろした。
伊澄くんと最初に話したのってここだったっけ。
今思うと、これがきっかけだったんだよね。
「俺さ。」
「ん?」
「初めてここで真子ちゃんと会った時から。ずっと真子ちゃんのことが気になってて。その日から、意味もなく毎日公園来てブランコのってた。」
「えっ。」
「もしかしたら会えるかもって。そう思ってずっと、待ってた。」
伊澄くんの言葉に胸がぎゅっとなる。