「小笠原さんは、親友の彼女だよ。」


「……ほんとイケメンだね。」


「褒め言葉として受け取っておくよ。」






「真子さ、伊澄と写真撮りなよ。」


「ええっ。」


すみれと理香子におされて伊澄くんと黒板の前に立つ。
写真、そういえば撮ったことないかも。
デートした時も、あんまり携帯使うことなかったし。
写真、ほしい……。


伊澄くんの方を見ると照れてはいたけど。
動く様子はなかったから。
きっととってもいいってことなんだろうなって。
そうおもってカメラの方へ向いた。


「いくよ~!はいチーズ!」


一生懸命笑った顔はぎこちなくて。
初めての写真で緊張していて。
泣いた目は赤くて。
全然、可愛くなかったけど。
でもなんか、幸せそうだった。


「クラス会って何時からだっけ。」


「4時、とかじゃなかった?」


「じゃあいったん帰って着替えてから集合だね。」