すみれも理香子も高橋くんも苑田くんも。
今日バイバイしたらもう。
一緒な学校に通う事もなくなって。


会う時間も減っちゃって。
だから、全然会えなくて。
そんなの……嫌だ。


友達と毎日当たり前のように会えていたものが。
明日から消えてなくなっていくなんて。
そんなの、耐えられない。


「真子まで泣かないでよ……バカ。」


私とすみれにもらい泣きした理香子は。
くぐもった声になっていた。


「しんみりするなよ、女子。」


そう言っている高橋くんも。
どこか寂しげで。


みんな悲しいのは一緒なんだ。
そう思うと、さらに涙が出てきて。
離れたくない、その思いばかりが募っていく。


ふと背中に手が触れた。
ぽんぽんと背中を撫でる感触がする。


顔を上げると。
隣には伊澄くんがいて。
大丈夫、と呟いてくれていた。


「もう会えなくなるわけじゃないし。またみんなで集まって話をして。こうやって笑い合えばいいんじゃないかな。」