このまま気を抜かずに最後までやりぬく。
机の上に大事に置かれたお守りに目をやる。
これを見れば、眠いのも我慢できる。


伊澄くんも今頑張ってる。
だから、私も頑張れる。


また机に向かってペンを走らせていると。
携帯が震えだした。


……電話?
誰だろうこんな時間に。
今は深夜の1時。


こんな時間に電話をかけてくる人って。
名前を表示させると。
伊澄くんの名前が浮かんだ。


い、伊澄くん!?


慌てて携帯をとって通話ボタンを押す。


どうしよう、電話なんて初めてだ。
椅子から思わず立ち上がってしまい。
部屋中をうろうろした後。
ベッドの上に正座する。


「も、もしもし?」


『もしもし?伊澄です。』


「彗くん?」


『夜分遅くにごめん、真子ちゃん起きてた?』


「いま問題解いてた所。」


『俺も。』


「どうかした?」