びっくりしたのはみんなだけじゃなくて。
私も、はっきりそう言い放ったことにびっくりした。
……どうしよう、嬉しい。


私の事ちゃんと彼女だって言ってくれてる事が。
嬉しかった。


今まで誰にも言わずに内緒で付き合ってきて。
だから伊澄くんが私の事彼女だって紹介してくれることもなくて。


本当は少し。
こういうの、憧れてたから。
だから、彼女だって言ってくれて。
今、すごく嬉しい。


「マジで付き合ってんだ、ふたり。」


「えっ、いつから?」


「夏、ぐらいから。」


「そんな前!ちょっと詳しい話……」


「立ち話もなんだし、ファミレスでも行かない?」


理香子の一言で。
いったん、質問攻めは収まって。
私たちは駅前のファミレスへと移動した。


その間もすみれと高橋くんの好奇の目はすごかったけど。
やんわりと苑田くんがフォローしてくれたおかげで。
歩きながらの質問攻めにはならなくて済んだ。


「ごめん、まさかみんないると思わなくて。」


「私も、びっくりしちゃった。」