「ここのシュークリーム中毒性あるもんね。」


ふたりで手を合わせて。
寒空の下大きな口でシュークリームを頬張る。
横を向けば口元にクリームをつけた伊澄くんがいて。


きっとそれは私も同じで。
それがおかしくて、ふたりで笑い合った。


「少し早いけどクリスマスプレゼント。」


「えっ、もらえるの?」


「当たり前じゃん。」


「実は私も用意してた。」


「嘘、もらえないと思ってた。」


「ちゃんと用意してるもん。」


いっせいのーで、で袋を開けると。
ふたりとも同じ、パスケースをプレゼントしていた。


私のはピンク色の、リボンがあしらわれたもの。
伊澄くんのは青色の、星があしらわれたもの。


なんか、ペアっぽい。


「同じもの用意してた。」


「それになんか似てない?」


「似てる。俺、真子ちゃんっぽいなって思ってそれ。」


「私も、彗くんみたいだなって。」