私はまた涙が流れた。


「ごめんっ、真子ちゃん……ほんとにごめん。」


「辛かったっ、避けられるのいやだよもう。」


「ごめん、俺のせいで。」


「伊澄、くんっ。」


「俺、嫉妬して……。夜、家まで送ってあげられなかった事も。凛久と噂になってたのも。付き合ってるの、俺なのに。


 真子ちゃんの事いちばん好きなの、俺なのに。なんで凛久がって。ずるくて、でも俺どうする事もできなくて。助けてあげることもできなくて。


 真子ちゃんと話したら俺絶対嫌な事言うって思って。だから顔、見れなくて。話せなくて。避けることしかできなくて。こんな醜い所見られたくなくて。……ごめん。」


「そんなことないっ、どんな彗くんでもいい。だから、お願いだから。もう、避けないで。目、逸らさないで。私、嫌われたんじゃないかってずっとずっとっ。」


「嫌うわけない!ずっと、好きだったから。去年の夏からずっとずっと。真子ちゃんのこと好きだった。」


私と、同じだ。
不安で、どうしようもなくて。
でもどうすることもできなくて。
相手に話したいのに、それもできなくてもどかしくて。