「えっ。」
動揺して立ち止まってしまう。
伊澄くんとって。えっと。
なんで……。
私たちのこと誰にも言ってないよね。
伊澄くんが苑田くんに言ったとか?
ううん、それはない。
言ってたら私にも報告してるはずだし。
どうしてだろう。
えっと……。
「ふたり付き合ってるよね?」
「ち、ちがっ。付き合ってない……。」
「バレバレだよ。」
「ほんとにちがっ!」
「大丈夫、俺以外にバレてないし。」
「っ……。」
「それに言うつもりもないから安心して。」
どういうつもりで苑田くんはこの話をしているんだろう。
バレたって事実で背中にひや汗が流れる。
バラさないって言ってるけど。
みんなに言いふらしたりしないなんて保障ないし。
みんなにからかわれたくない。
どうしよう……。
「友達同士が付き合ってるんだから、応援するに決まってるだろ?」