『なるほどな。久玲愛のその目を合わせようとしないのは、そーゆうことか。』




『…気づいてたの?』




『あぁ。いつも少し目が合ってもすぐ
そらすからな。』



今まで誰にもそんな事言われなかった。

同情されるぐらいだった。



それに今まで自分の過去の話をこんなにしたことがなかった。






『私の過去聞いて引かなかった?わたし、色んな人と、、
男の人と体の関係もあった。初めてあった人でも……』




『引かねぇーよ。ただ…自分の体を大事にしなかったのは怒ってる。あと、俺が初めてじゃなかったことも。』




『もう、お前は一人じゃねぇ。俺が居る。俺がおまえを幸せにしてやる。だから一人で抱えんな。何かあったらすぐ俺に言え。いつでも会いに行ってやる。』







『……っふっ……っはっ…』





私は堪えきれない涙を流した。


今までこんなこと誰にも話せなくて
ずっと胸に秘めてたんだ。



今のこの生活が
苦しくて悲しくて切なくて 

その反対に親への怒り、憎しみ

色んな感情が私の中で掻き乱されて、自分でもどうしたらいいのか分からなかった。




『泣くの我慢すんな。』




廉にそう言われた途端、
私は何かがプツンと切れた音がした。




『……ふっうわぁぁぁああああんっっ』



それからどれくらい泣いてたのか分からないけど、ずっと廉は私を抱きしめてくれてた。



『……ふふっ、廉の服私の鼻水で汚くなっちゃったね』



『お前のなら、全然気になんねぇーよ(笑)』



いつものように頭をクシャって撫でてくれる。


廉と一緒に居ると居心地がいい。