どこを掴んだら良いのか分からなくて天祢くんの服を掴む。



『………。なにやってんの。
そんなんでバイクから振り落とされたいの?』



天祢くんが私の腕を引っ張られ天祢くんの腰に手を回すような感じなる。

密着度が半端ない。



『廉がこの光景を見たらどんな反応するかなぁ(笑)
じゃ、出発すんぞーー』


そうニヤニヤしながら、動き出した。



『ぎゃあああああああ』



学校到着。


想像以上の速さで死んだ。
ぶっ飛ばしすぎじゃない?私初めて乗ったんだよ??



『…わりぃ。。いつも通り走っちまった…。次からはゆっくり行きます。』
 


流石の天祢くんも私のゲッソリした顔を見て謝ってくれた。




『お、お、お願いします、次からはゆっくりで…。法定速度でお願いします…』




その後、私は教室へ行き
天祢くんは帰っていった。




そして、ちゃんと夕方迎えに来てくれた。


それから金曜日までちゃんと送迎してくれた。



だから、天祢くんにバレてしまった。
うちに借金がある事を。



金曜日、いつも通り朝家を出て天祢くんと登校しようとしたら天祢くんがスーツを着た人と話していた。



遠くからみると何やら少し言い争ってるみたいだ。



私は慌てて天祢くんの所に行く。




『天祢くん!?どーしたの!?』



『いや、こいつ等がさお前ん家訪ねようとしたら〇〇企業とか言い出して怪しかったから…。』



私はスーツの方を見る。
前来た人とは別の所の人だ。



『あ、響さんですよね??私、ローン会社の〇〇企業の沼津といいます。
お父さんお母さんは居ませんか??』



『すみません。もうお仕事に行っていて家には居ないんです。』



『何時頃帰ってこられますか??』



『夜の…11時ぐらいに帰って来ると思いますが…。』


『そうですか…。分かりました。また日を改めてお伺いします。』