硬直した私に


「…とりあえず,彼女を運んだほうが良さそうですね。」


「えっ!あ…うん。」


と冷静な声。


小森くんは私の横で震える少女を


なんとお姫様だっこして持ち上げた。


「大丈夫ですか?」


「あ…はい。」


少女はほんのりピンクに染めた頬で小森くんを見た。


別にお姫様だっこしなくても良くない!?


「ほら。行きますよ?」


なんて冷たい目で私を呼ぶ。


「ちょ…待ってよ!」


わかってしまったよ…うん。
―小森爽太…コイツ絶対二重人格だぁー!!