「小森くん…あのさ…」


「はい。」


「小森くんがここの使用人てことは…言わないでね?」


「……?」


小森くんは不思議そうに首を傾ける。


「私ね,こういう生活…つまり使用人とかがいる生活ってこと…
ほんとに仲良い子にしか言ってないんだ。


だから…みんなにはバレたくなくて…」


だってそうだろ?
自分の友達が金持ちなんて聞いたら…
“違う世界の人だ”って見るじゃない?


それだけは嫌なんだ。絶対に。



「わかりました。」


小森くんは優しく言った。