「だってさ… 小森くんは突然振り返ると、私に向かって微笑んだ。 ―小森くん? 「大事なのは今だって、教えてくれた人がいるから。 それに俺、一途だからさ。」 そして私の肩を抱き寄せる。 「この気持ちは、譲れない。 あんたも見つけなよ? 心から好きだって言える人。」 「小森くん……」 ゆかりちゃんは怒っているような、泣きそうな、何とも言えない表情で私たちの前から姿を消した。