「可憐、どうかしたの?」
「あ…いや。なんでもない。」
びっくりした…
ディスプレイには、ゆかりちゃんからの着信。
思わず体が震える。
「小笠原さん、もしかして…」
杉山くんは私の異常に気付いたのか、心配そうに私を見つめた。
「だ、大丈夫っ!私、ちょっとトイレ行ってくるね。」
「えっ!可憐〜?!」
由紀恵が呼び止める声を無視して私は廊下へ飛び出し
人気が少ない場所まで駆け出した。
なんで?
今ごろまた何の用なんだ?
……違う。
今だから、あるんだ……
私は未だ鳴り続ける携帯に耳を寄せた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…