「ここに…来てる…?」


「そうよ。ほら、後ろ。」


ゆかりちゃんは、スッと私の後ろを指差した。


暗くてよく見えない私の視界。


でもこちらに向かってくる
背の高いシルエット。


わかる。
この暗闇でも、わかる。



「小森…くん…」


私の好きな人。
私の名前を、優しく呼んでくれる愛しい人……