ブレザーを羽織り 玄関を出た。 熱もいつの間にか下がっていて 体もさっきより軽い。 「ちゃんと…話せる?」 杉山くんの長い影が街灯に照らされる。 「うん。たぶん…」 その影を見つめながら 不安混じりに呟いた。 「そ。なら大丈夫だな。」 杉山くをがぴたりと止まったのに気付き,私も立ち止まり 背の高い彼を見上げた。