「もう…やめろよっ!
襲わないんじゃ,なかったのかよ!」
荒い息遣いで言葉を必死につなぎあわせる。
「…気が変わった。」
なんてにっこりと笑う。
ふ…ふざけんな!
「も…帰る!!」
私は乱れた服を直し
ベッドを出ようとした。
けど
―ふらっ…
「危ねぇって!」
不覚にもよろめいた私の体を
杉山くんに支えられた。
「ごめん。なんか感情高ぶっちゃって…」
杉山くんは申し訳なさそうに眉を寄せた。
「絶対に,しない?」
私は軽く睨み付ける。
「うん。…たぶん。」
「たぶんなら帰る〜!帰らせろ〜!」
じたばたと動いた私も
「嘘だって!それに,今は帰れないんだろ?」
その言葉で固まった。