逃げようともがいても
熱があって動きが鈍い今の体は
ただただ力を失うだけ。


杉山くんの柔らかい髪が
肌を触りくすぐったい。


そして,舌はどんどんと下に這いとうとう胸元に達した。


ブラウスのボタンを器用に開けると
胸の谷間に指を這わせた。


「…んっ…」


思わず漏れる声。


「なに,気持ちいいの?」


悪戯な笑みを浮かべて私を胸元から見上げる。


睨みつけたいのに
頭がフラフラして出来ない。


駄目だ…このままじゃ…!


私は力を振り絞って
杉山くんを押した。