「あのお宅はどこに…?」


「あ!こ…ここです!」


いかんいかん。
なにちょっとドキドキしてんだよ。


私はピッとリモコンで門扉を開けた。


「入るときはこのインターホンごしに名前を言って……ってどうしました?」


少年は口をポカーンと開けて家を見つめている。


「おーい?大丈夫ですかー?」


「あ!すいません!あまりのデカさに唖然としてしまい…」


「無駄にデカイだけなんですけどね。」


そう苦笑いをしてみせると少年は

「羨ましいです。」


と目尻を下げて笑った。


笑顔…可愛いなこの人。