待って…
それって…それって…


「もしかして,最初から私のこと知って…」


「そうだよ。最初に出会ったのも全部演技。まんまと騙されたね。笑えるわ,ほんとに。」


なんだよ,それ。
私を最初から狙ってたの?


「可愛い,可愛い娘がやられたら,親はさぞかし悲しむでしょう?」


渇いたその笑みは,もう冷酷そのもので。


私は真っ白な脳裏から必死に言葉を探した。


そして一番嫌な予感がしたことを懸命に繋ぎ合わせた。





「もしかして…小森くん…も?」