「どういうこと…?」
咄嗟に顔を上げると
今まで見たことのないくらいの冷ややかな視線を私にむけている。
それが事実を物語っている気がした。
「小森さんのお父様は,途中で働けなくなって大量の借金をして借金取りに追われてたの。
その借金取りが,あなたの父親の仲間。」
「嘘だ…嘘だ…!」
「嘘じゃないわよ。それに,あなたの親とうちはライバルだった。」
やっぱり…あの親父の倉庫にあったリストは事実なのか?
「私の父親も,あなたたちの族にけっこうひどいめにあったんだよ?だから,ずっと探してた。
小笠原可憐を。」