唇が離れ視線が絡む。


その視線を外すことなく
小森くんは言った。


「俺ね,可憐さんのお父さん…つまり旦那さまに頼まれたことがあるんだ。」


「親父…から?」


「うん。
可憐は何でも体を張って自分で解決しようとするから,小森くんにはアイツのボディーガードをしてほしいて。」


…小森くんが,私のボディーガード!?


「あんた,使用人でしょ?!」


「いーや。兼ボディーガードっすよ?ちなみに俺,隠してたけど,可憐さんより武道できるよ。」


小森くんは,にんっと誇らしげに笑う。


ほ…ほんとに…?