「元ヤンがこんな甘ーい飲み物を作っちゃうとわね。」


「うるせぇ!お前の親父もだろが。」


「まぁーな。…はぁー…」


私は思わずため息をついた。


「なに?何かあったのか?」


よっちゃんは私には目を向けず
お皿を拭きながら聞いた。


「んー…なんかさ…」


「うん?」


私はもう一度ココアを口にする。

やっぱり美味しいな,これ。


「私もこのココアみたく甘い女になれたらなーなんて…」


「ぶっ!なんだよ急に!」


よっちゃんは思わず吹き出してケラケラ笑った。