「大丈夫です。」


「…な…にが?」


「弟さんは,葉山さんと一緒に病院へ行ってますから。
声,出して大丈夫だよ?」


まるで私の心を読んだかのように言う。
しかも最後のフレーズはとびきり甘い声で。


てかそんな事言ってる場合じゃないし!


「私達…こんなことしちゃ…ダメだよ…」


「なんで?」


小森くんは不思議そうに首を傾ける。


その仕草が可愛くて
私の胸はトクンと高鳴った。


「だって…小森くんは家の使用人だよ?」


「…だから?」