「ゆーきちゃん!!」

突然私の背中に抱きついてきた彼。

「涼翔くん…?」

彼…

佐々木涼翔(ササキリョウト)くんは私の従兄弟。

同い年で、ここら辺の高校に通っているらしい。

私の通うことになる高校とは別だけど。

会うのは数年ぶりで、
こんな機会じゃなければ嬉しいはずなのに。

「おじさんとおばさん…
…悲しいよね…。」

「涼翔くん…」

「ごめん、俺っ…

うまい言葉かけれなくて、ごめん…」