私は束の間の退屈と普遍的な生活を一瞬忘れられたように感じたのであった。

そして、いつかまた会えるのだろうかと。

あれから10年という歳月がすぎた。

あの時あった青年は今まで「彼」と1人で
名付けていたが全く会えなかった。

私はあの本屋で働いている。
「いらっしゃいませ」
私が声をかけた。
高身長の男が前に私が買った本を買いに来た
ようだった。