「・・・・・坂本と拙者がやり合ったら、
どちらが勝つと思う?」


「それは一徹さんですよ!
一徹さんの強さは京で一番なんですから。」


「褒めても何も出てこんぞ。」


「アハハ。あ、そうだ。

昔、一徹さんが連れて行ってくれた旅籠にまた行きたいと思ってたんですよ。

あそこのお風呂は体の疲れが凄く取れますからね!」



「・・・おお。そう言えば池田屋騒動の後、

褒美をねだるお前を一度だけ連れて行った事があったな。

あそこは見廻組の仲間や土方さん達も知らない、拙者だけが知る秘密の場所だ。

総司であればまた連れて行っても良いぞ。」



「じゃあ一徹さんが坂本を斬った後は、
今度は私がそこでご馳走してあげますよ!」


「フハハハハ。楽しみにしておく。」




“坂本を斬った後”か・・・。


果たしてそんな日が訪れるのか。


総司に悟られぬよう、話を続けた。