・・・・・京  島原。


紀州にも綺麗な女子はたくさんいるのですが、

ここ島原にいるたくさんの芸妓さんは、どれも目を引く美しさでした。


彼女たちが舞う舞踊や、
鮮やかな音を奏でる三味線。


僕はすっかりそれらの虜となりました。



中でも・・・


「お蝶ちゃん!
今日も君の唄が聞きたい!」


「ほな、さっそく。」




島原の中でも一際秀でた美しさと可憐さ。


そして一度見たら忘れられない舞い。

一度聞いたら忘れられない美声。



“蝶野太夫”と出会ったことで僕は・・・

“恋煩い”という重い病にかかってしまいました。