「斉藤に御陵衛士の中を探らせている。

だから奴らが次に何を企んでも俺に筒抜けという事だ。

だがこの策は、
斉藤の情報が俺に届いて初めて成立する。

御陵衛士の奴らに怪しまれず斉藤と接触ができる新撰組の人間。

それは顔も、存在すらも御陵衛士の者達に割れていないお前しかいない。

奴らは山崎にだけ気を配っているようだしな。」



「土方先生・・・・。

岩木 正、
身命を賭してそのお役目全う致します。」



「頼んだぞ。

斉藤が伊東達と共に新撰組を脱退する前に、これだけ伝えておいた。

“薬の行商人と接触しろ”

斉藤に伝えた日取りは明日だ。

だからお前は行商人に変装し、
斉藤が現れたらこう言うのだ。

“・・・・・”」