「すごいね山田君!」

「強いなぁ!」



卓球台の方から、真剣に卓球をやっていたマジメ軍団の盛り上がる声が聞こえてきた。



「・・なんだあいつら?」


俺達もついそちらの方を見ると、

山田が次々とスマッシュやドライブを打ってみんなを驚かせていたようだ。



「へ~山田って卓球うまいんだな。」

「いつも本ばっかり読んでるのにな。」


サッカーでは全く役に立たない山田だけど、

ラケットを持ったその姿は、俺達がいつも見ている山田ではなかった。