「・・・ゴホッ ゴホッ・・・・・。」



襖の向こうから、
咳をする音が聞こえてきた。


音を聞いただけで分かる。

土方の言った通り、
前よりもひどくなっているな・・。






「御免。風見だ。」


「・・・一徹さん!
来てくれたんですか!」


襖を開けると、
病床にふける新撰組最強の剣士、

一番隊隊長 沖田総司が布団から体を起こしていた。




「具合はどうだ総司?」


「すっかり良くなってきてますよ。
久しぶりに稽古でもしますか?」


「・・・病人に勝っても嬉しくない。」




総司の隣に腰を掛ける。


「なーんだ。
手加減してくれると思ったのに。」


「昔のように屯所内を走り回れるようになったらまた相手致す。」