「初めはただの浪士組だったけど、

その活躍はだんだんと幕府に認められるようになったんだ。

そこで局長の近藤勇は、

“力”だけでなく“学”も新撰組に取り入れようとした。

近藤勇自身も、幕府の偉い人と時世を議論する場に呼ばれるようになったからね。

そこで新撰組に招聘したのが、
“伊東 甲子太郎”という男だ。」



「あれか、
家庭教師のトライみたいな感じか。」


「う、うーん。まぁそんな感じでいいよ。

とにかく、伊東甲子太郎が新撰組に加入したことによって、

刀の稽古だけしていた隊士達は、
机に座って勉強するようにもなったんだ。」



「おいおい、
強くて頭も良かったら最強じゃねぇか。」



「近藤勇はそうなって欲しいと願っていたようなんだけど・・・伊東甲子太郎はとんでもない男だったんだ。」


「どういうことだよ?」