・・・あれ?


隣に座る山田だけじゃなく、

俺の前に座る田中と中山も、

3人同時に口を“あんぐり”開けている。



・・・また変な事言っちゃったか?




「それだよ関川君!
君にしては上出来だ!」


山田が俺の肩をポンポン叩く。



「坂本龍馬も同じ事を考えたんだよ。」



「お!なんだよ、
急にそいつに親近感出てきたな。

・・・・って、

“君にしては上出来”
ってさりげなくディスりやがったなお前!!」



「痛い!ごめん!

じゃあ関川君はその考え方をしたとして、

でも3組のみんなは攘夷を掲げる人がたくさんいる。

君と仲が良い筒井君達もみんな過激な攘夷論者だ。

“海外と交流してもいいじゃん”
って考えているのは3組では君だけだ。

さぁ・・関川君はどうする?」



「それならしょうがねぇ。
俺は1人で行動するよ。

別に1組とか2組とか、
ひょっとしたら“さまく”派の4~6組にだって、

俺と同じ考えの奴がいるかもしれないだろ。」




「いいね!」


「急に大きい声出すな!
びっくりするだろ。」


「坂本龍馬もそうしたのさ。

彼は過激な尊皇攘夷派 “武市 半平太”率いる
“土佐勤王党”との思想の違いから、

土佐藩を脱藩したんだ。

そして日本を変えるべく、
僅かな仲間達と行動し、

やがて・・・大政奉還まで成し遂げる。」