「佐々木さん、こいつら2人共、
刀を抜いていますね。」
「ああ。刀を抜く猶予はあったという事だ。
奇襲を受けたわけでは無さそうだな。」
「と言うことは、下手人は2人以上。
さすがに1人で坂本と中岡に勝てるわけがありませんからね。」
「恐らくな・・。
坂本は風呂に入った直後に戦ったのかもしれんな。
死体の傍に落ちているこの手ぬぐいにも、
血がべっとりと付いておる。」
「・・・・風見!
いつまで埃を気にしているのだ。
お前も早く検分しろ!」
佐々木さんと今井が検分を続ける中、
今井に肩を掴まれ、
俺も改めて部屋に入った。