どうせならもっと奥へ行こうと、階段から続く廊下の突き当たりを左に折れた。

相変わらず誰もいない廊下に、誰もいない教室。

どこかの教室に入って居眠りでもしていよう。そうすればすぐ四時になる。

(?)

一番手前の教室だった。

ドアが全開になっていて、風が教室から流れてきて、廊下の窓へと消えていった。

見上げると、美術準備室のプレートが見えた。

(誰かいるのかな…)

首だけをカメのように伸ばして覗き込む。

視線の先に、一人、少女がいた。