静かな方を探して階段を上まで登りきると、そこは誰もいない世界だった。

四階はすべて生徒たちの荷物置き場になっていて、今は誰もいないみたいだ。

私はようやく安堵の息をつく。

時間が来るまでここにいよう。

四時から始まる、体育館での優勝発表の場にいれば今日の任務は完了する。

無事に単位ももらえるし、無事にここから去ることができる。

あんなに入りたくないと思っていた学校の単位を気にするなんて…と思うとやけに笑えた。