重苦しい朝の食卓。 ―――佳苗は、昨夜の出来事を思い出していた。 ・・・ ・・・ 陽子の交際相手があの女の弟だったなんて・・・。 私はどうしたらいいの? 「・・ママ」 陽子が沈黙に耐えかねて口を開いた。 「こんなことになっちゃって、本当にごめんなさい・・。 でも、あたしの気持ちは変わらないから」 陽子は真っ直ぐに佳苗を見た。 その目に迷いはない。 佳苗は何も返せなかった。