「少しは俺を頼れよ」 ずっと気づかないフリをして逃げていた私に、そう言ってくれた。 刺さる言葉だったけれど、あなたは優しかったから。 「……ごめんな」 だけど、あなたはそう言って私の前からいなくなった。 きっと、突然私から姿を消したのは、やっぱりあなたが優しい人だから。 だから、今度は、救ってくれたあなたのその背中を私が追いかける。 そして、今度こそ強くなりたい。伝えたい。 そう、たとえば――。 デパート受付嬢　野原茉莉 × コンサルタント　斎藤陸 ――彼は、謎だらけ。それでも、私はあなたの隣に居たいと思う。 ◇2015.5.22〜2015.7.22◇ 2022.6　加筆修正

二度は出逢えない景色を見て、感じて、想って、 別れる瞬間を想像した時、 幸せだった時間を思い返して切なくなる それは私が『それでもいい』と受け入れ、望んだこと だけど密かに願ってる 奇跡がもう一度、おきますように ●2020.10.29～11.5●

物心ついたときから、そばにいた。 五年ぶりに再会した彼は言う。 「弟のままじゃ困る。俺はずっと、女として見てきたんだから」 私だって、急に大人の男の人になって戻って来られて困ってる。 だけど、戸惑う私ごと、きみは抱きしめた。 「五年も離れてたんだ。まだまだ足りないよ」 幼なじみとの再会LOVE 2019.10〜2020.3.3