私たちは今、週3で近くの保育園に教育実習に来ている。


大学で90分の長〜い講義を受けるより断然有意義な時間を過ごせているし、勉強になるし、何よりこどもたちはみんな可愛いし。


毎日充実してるな〜って思う今日この頃。


「あー、はいはい。お前みたいなのを嫁にもらってくれる人がいるならぜひ拝んでみたいよ」


「もう!瀧〜!」



あぁ、瀧の意地悪さえなければ最高なのに。


ニヤッと小馬鹿にした笑みを浮かべる瀧にムゥと頬を膨らませれば、それがまた楽しいとでも言いたげにケタケタと笑い出す始末。


あーあ、ほんと嫌んなる。


私の未来の旦那様がキャンパス内で黄色い声を轟かせているあの"南 瀬那"だって知ったら、きっと瀧だってマヌケな顔して驚くだろうに。


んあーー!!!
声を大にして言いた〜〜〜い!!!



「伊織先生〜、佑麻先生〜!帰りの会を始めますよ〜」


「あ、は〜い!今行きます!」



でも今は、我慢!耐えるのだ、佑麻!
いつか声を大にして「瀬那の嫁」宣言できるその日まで、瀬那に相応しい……瀬那がくれたあのキラキラのエンゲージリングに相応しい女になるべく花嫁修業を頑張るって決めたじゃない!


いつかその時が来たら、絶対瀧をギャフンと言わせてやる!!!