「なに、期待した?」


堪えきれないとばかりに肩を震わせて私から離れながら、意地悪く口角をあげる瀬那に


カァアっと身体中の体温が上昇する。



「せ、瀬那の意地悪!!!」


「嫌いじゃないくせに」


「……っ、もう!瀬那のバカ〜!」



そりゃ〜期待したよ。しましたよ。

だって、久しぶりだったし!優しく手当してくれた後だったし……。


リビングで他の家族の目を盗んでキスなんて、ドキドキしちゃうじゃないですか!!!

それなのに、それなのに!!佑麻ちゃんの乙女心を弄ぶなんて……罪な男すぎるぞ南 瀬那!

早く私をお嫁にもらってぇえ!!!



「んじゃあ……」


「え?」



プクッと膨れた私の頬をクイッと持ち上げた瀬那が、不敵に笑うから思わず見惚れてしまう。


そんな顔、他の女の子にしちゃやだからね!絶対 絶対やだからね!!



「仕切り直しとく?」


「〜〜っ/////」



わざわざ確認してくる辺り。
あざとすぎませんか。


そんなのもちろん仕切り直すに決まってるじゃないですかぁ〜〜〜〜♡♡!!!