「次は、丘の宮宇地ー、丘の宮宇地ー」




最後の方になると、バスの中は先程とうって変わって、閑散としている




『次だ…って言っても終点なんだが…』





バスが停車し、自分が座っている後部座席意外は誰もいなくなっていた




「zzzz…スーピー…zzz」




蓮の反対側で、以前自分を睨んできた女が寝ている




『この女…確か前に睨んできた女…』




「次はー終点、~~~~~」




バスがいつの間にか、終点のバス停まであともう少しの位置まで来ていた




しかし、隣で気持ち良さそうに寝ている女は、全然起きる気配がない




『俺には関係ないし、放っとこう…』




バスが終点のバス停で停車し、蓮は直ぐに鞄を持ってバスを降りようと、バスの運転手の隣まで歩いていった




「お客さん!!お客さん!!」




バスから出ようとすると、運転手が話しかけてきた




「後ろの同じ学校の友達、置いてかないで連れてってあげてください!」




『いや…友達でもないし名前も知らねえ』