「キーンコーンカーンコーン」




授業が終わって、休み時間になった




「彩~~~~ほんとにありがとう~~~」



私は顔の前で両手を合わせながら言った



「まったく、榛名はしょうがないなぁ!
 はいよ~~!」



この親友の彩はいつもこうして私を助けてくれる。



彩は、きりっとした茶色い切れ長の瞳に、
茶髪ショートカットの美形で、男女共に人気がある。




廊下を歩けばキャッキャ大騒ぎで、注目の的である。食堂へ足を運べば、混雑していた中に、道ができる。



これはもはや…モーゼの十戒並である…。



「やっぱり…彩って凄いよね…!」



すると彩が首をかしげながら真顔で言う




「そうかな…?」