ーー桜舞う中、笑い声が響き渡る

校門をくぐると、すごい人だかり。

ーー入学式

俺は、高校一年生になる。

咲 「っし。今日からまた頑張るぞ」

俺は決意した。

どうせこの3年間、ダラダラと過ぎていくだけだ

俺には何の意味もない

ただ愛想よく笑ってればそれでいい。

周りに合わせて笑ってればそれでーー


ザァ…

咲 「…?」

桜吹雪が舞う中…それに乗せるように歌声が聞こえた。

俺から、偽りという仮面を打ち砕くような儚い歌声

自然と桜並木の裏へ足が運んでいた


桜吹雪の中、そこにいたのは
桜吹雪の中、私の歌を聞いていたのは

そう、それはまるで天女のようで
そう、それはまるで道化師のようで

ただ
ただ

見つめ合うしかなかった。